クレジットカードのレシート(お客様控え)を取り忘れたら|取引は利用明細で確認できる。経費・インボイスには店の領収書が必要(国税庁・カード会社の公式で確認)

お店の人と書類(レシートを取り忘れたときの記事)

この記事の編集責任者
中井 聖(SaaS飯)
株式会社アップス 代表取締役社長

株式会社アップス 代表取締役社長。クレジットカード決済を含む決済ページと会員サイトを作れる販売基盤「Apps」を運営し、事業者がカード決済や継続課金を導入する現場に日々関わっています(Appsの累計流通総額は2026年2月に100億円)。Appsクレカナビの運営責任者・編集責任者として記事の企画と確認を担当。監修の範囲と手順は監修者ページに記載しています。

監修:中井 聖(2026年9月26日に確認:国税庁 質疑応答事例「クレジットカード会社からの請求明細書」(請求書等に該当しない、加盟店の適格請求書等の保存で控除)・インボイス制度の留意事項(利用明細書の保存のみでは控除不可、購入時の領収書等は簡易インボイス、少額特例・公共交通機関特例・出張旅費等特例)、三井住友カード FAQ 1827(Vpassで15か月分印刷、家族会員は6か月、郵送再発行550円・約2週間)、セゾンカード FAQ 1819(PDF・CSV、直近2年未満はフォーム、2年以上前は開示請求書)・5999(加盟店向け 売上伝票の紛失)、JCB 加盟店向け「売上票の紛失」対応フローチャートで確認)

クレジットカードで払ったあとにレシート(お客様控え)を店に置き忘れても、取引そのものはカード会社の利用明細に残るので、金額と店名はあとから確認できます。困るのは「経費や確定申告の証拠」として使う場合で、国税庁はクレジットカード会社の利用明細書は消費税のインボイス(請求書等)に当たらず、その保存だけでは仕入税額控除ができないとしています。必要なのは購入時に店が発行する領収書やレシートです。この記事では、レシートを取り忘れたときに何が確認できて何ができないかを、国税庁とカード会社の公式ページで確認し、状況別の対処をまとめます。

この記事の内容は、2026年9月26日に国税庁(質疑応答事例、インボイス制度の留意事項)、三井住友カード、セゾンカード、JCB(加盟店向け案内)の公式ページで編集部が確認しました。店側がレシートや領収書を再発行するかどうかは店ごとの判断で、公式に統一されたルールはありません。

先に結論:取り忘れたレシートで困ること・困らないこと

レシートを取り忘れたときの対処。1 カード会社の利用明細で金額と店を確認する。2 経費に使うなら店に領収書を頼む。3 カード会社の明細は再発行できる。
レシートを取り忘れたときの対処。1 カード会社の利用明細で金額と店を確認する。2 経費に使うなら店に領収書を頼む。3 カード会社の明細は再発行できる。
目的レシートなしでどうなるか出典
いくら払ったか・どの店かを確認する困らない。カード会社の会員サイトやアプリの利用明細で確認できる。三井住友カードはVpassで過去15か月分の明細書を印刷でき、セゾンカードはNetアンサー・セゾンPortalでPDF・CSVをダウンロードできる三井住友カード、セゾンカード
家計簿・自分の記録困らない。利用明細で足りる同上
会社の経費精算会社の規程による。カードの利用明細で認める会社もあるが、領収書を求める会社では店に再発行を頼む必要がある(公式の統一ルールなし)
消費税の仕入税額控除(事業者・インボイス制度)困る。カード会社の利用明細書は請求書等(インボイス)に該当せず、その保存だけでは控除できない。店が発行する領収書・レシート(簡易インボイス)が必要。ただし少額特例、公共交通機関特例、出張旅費等特例の対象取引は利用明細書に基づく処理でよい国税庁
不正利用の心配身に覚えのない利用がないかを利用明細で確認する。レシートの控えは決済の記録であり、カードそのものではない三井住友カード、セゾンカード

まず利用明細で取引を確認する

カード決済の記録はレシートではなくカード会社側にあります。三井住友カードのFAQでは、ご利用代金明細書はVpassから自分で印刷でき(過去15か月分、家族会員がログインした場合は自分の利用分のみ過去6か月分)、郵送での再発行や15か月より前の明細は本会員がVpassで紙発行を申し込み、約2週間で届き、1回550円(税込)の再発行手数料がかかります。セゾンカードは、NetアンサーまたはセゾンPortalの登録があればPDF・CSVでダウンロードでき、Netアンサー登録前の明細は直近2年未満なら問い合わせフォーム(毎月18日までの入力で当月引き落とし分を含む24か月分)、2年以上前は開示請求書で再発行を受け付けています。店名・日付・金額は、この明細で確認できます。

経費・確定申告に使うなら、必要なのは店の領収書

国税庁の質疑応答事例「クレジットカード会社からの請求明細書」は、カード会社が利用者に交付する請求明細書等は、課税資産の譲渡等を行った他の事業者(カード加盟店)が作成・交付する書類ではなく、加盟店の氏名または名称と登録番号が記載された書類にも該当しないため、消費税法の請求書等には該当しないとしています。したがって、カード会社の明細書の保存で仕入税額控除を受けることはできず、加盟店から受領した適格請求書等を保存することで控除が認められます。インボイス制度の留意事項でも、クレジットカード利用明細書は一般にインボイス記載事項を満たさず、その保存のみでは控除できないこと、購入時の領収書等は簡易インボイスに該当することが示されています。例外として、少額特例の対象取引、公共交通機関特例、出張旅費等特例など、インボイスの保存が不要で控除できる特例の対象取引は、利用明細書等に基づいて処理しても問題ないとされています。

つまり、事業の経費として消費税の控除を受けたい買い物でレシートを取り忘れたら、店に領収書(またはレシート)の発行を頼むのが正攻法です。店が再発行に応じるかは店の判断で、日付が経つほど難しくなります。会社の経費精算で領収書が必須かどうかは、会社の規程で決まります。

店に取りに行くときの現実

  • カード決済のレシートには「お客様控え」「加盟店控え」「カード会社控え」があり、店側にも控えが残ります。JCBは加盟店向けに、売上票を紛失した場合の対応フローチャートを用意しており、店側は自分の控えの管理に責任を持っています。
  • お客様控えを店が保管していれば受け取れることがあります。日付・時刻・金額・カードの種類を伝えると探してもらいやすくなります。
  • 控えの再印刷や領収書の再発行は店の判断です。応じてもらえなければ、カード会社の利用明細を記録として使います。

取り忘れを防ぐ

  • 会員サイト・アプリの利用通知をオンにしておく。決済のたびに通知が来れば、店名と金額はその場で残ります。
  • 経費になる買い物は、決済前に「領収書をください」と言う。レシートとは別に領収書を出す店では、インボイスの登録番号入りの書面が受け取れます。
  • 受け取ったレシートは月ごとにまとめ、利用明細と突き合わせる。身に覚えのない利用の早期発見にもなります。

よくある質問

レシートを他人に拾われたら不正利用されますか

お客様控えは決済の記録で、カードそのものではありません。心配なら利用明細で身に覚えのない利用がないかを確認し、あればカード会社に連絡してください。カードを店に置き忘れた場合は、レシートとは別で、すぐにカード会社へ利用停止の連絡が必要です。

カード会社の明細を領収書の代わりにできますか

消費税の仕入税額控除については、国税庁がカード会社の明細書は請求書等に該当しないとしているので、代わりにはなりません(特例の対象取引を除く)。会社の経費精算で代用できるかは会社の規程によります。

売上票とレシートは何が違いますか

売上票はカード決済の伝票で、お客様控え・加盟店控え・カード会社控えに分かれます。店のレシート(購入明細)とは別の紙として出る店もあります。売上票の役割と控えの扱いはクレジットカードの売上票の記事で説明しています。

確認した情報源(2026年9月26日)