クレジットカードの発行会社とは|国際ブランド・加盟店管理会社との違い、4つの系統、自分のカードの発行会社の調べ方

会社の建物の前に立つ人(カードの発行会社とはの記事)

この記事の編集責任者
中井 聖(SaaS飯)
株式会社アップス 代表取締役社長

株式会社アップス 代表取締役社長。クレジットカード決済を含む決済ページと会員サイトを作れる販売基盤「Apps」を運営し、事業者がカード決済や継続課金を導入する現場に日々関わっています(Appsの累計流通総額は2026年2月に100億円)。Appsクレカナビの運営責任者・編集責任者として記事の企画と確認を担当。監修の範囲と手順は監修者ページに記載しています。

監修:中井 聖(2026年9月26日に確認:三井住友カード(発行会社とは・国際ブランドの定義と主な5ブランド・4系統の定義・裏面での確認とトラブル時の連絡先)、三菱UFJニコス(イシュア・国際ブランド・アクワイアラの提携、4系統)、クレディセゾン(関係する3種類の会社、発行会社による違い)、日本クレジット協会(2025年3月末の発行枚数調査:3億2,057万枚・家族2,505万・法人1,214万・20歳以上1人3.1枚)で確認。会社別ランキングは公式統計がないため載せていない)

クレジットカードの「発行会社」は、カードを発行して会員の審査・請求・ポイント・サポートを担う会社です。券面のVisaやMastercardは「国際ブランド」で、発行会社とは別の役割を持ちます。店でカードが使えるようにしている「加盟店管理会社」を加えた3種類の会社が、1枚のカードの裏で分担しています。この記事では、三井住友カード、三菱UFJニコス、クレディセゾンの公式解説と日本クレジット協会の統計をもとに、発行会社の役割、国際ブランドとの違い、発行会社の4つの系統、自分のカードの発行会社の調べ方をまとめます。

この記事の内容は、2026年9月26日に各社の公式ページと日本クレジット協会の公表資料で編集部が確認しました。会社ごとの発行枚数や国内シェアは各社が公表していないため、この記事に「発行会社ランキング」はありません。

先に結論:カードに関わる3種類の会社

クレジットカードに関わる3種類の会社。利用者はお店でカードで支払う。発行会社は利用者に利用代金を請求する。加盟店管理会社はお店に代金を支払う。発行会社と加盟店管理会社は提携して運営する。
クレジットカードに関わる3種類の会社。利用者はお店でカードで支払う。発行会社は利用者に利用代金を請求する。加盟店管理会社はお店に代金を支払う。発行会社と加盟店管理会社は提携して運営する。
会社の種類役割(公式解説の要点)例
発行会社(イシュア)カードを発行し、会員の申し込み審査、利用代金の請求、ポイントや特典、紛失・不正利用時のサポートを行う三井住友カード、三菱UFJニコス、JCB、クレディセゾン、イオンフィナンシャルサービス、楽天カードなど
国際ブランド世界中の国や地域で使える決済の仕組み(ブランド)を提供する。券面のロゴがこれにあたるVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club(三井住友カードの解説にある主な5つ)
加盟店管理会社(アクワイアラ)店(加盟店)と契約し、店でカード決済ができるようにして代金を店に支払うカード会社の加盟店部門など

三菱UFJニコスの解説は「クレジットカードの運営は、発行会社(イシュア)と国際ブランド、加盟店管理会社(アクワイアラ)が提携して行っている」と説明し、クレディセゾンの解説も、発行や利用に関わる会社はこの3種類で役割分担していると書いています。JCBのように、国際ブランドであると同時に自社でカードも発行している会社もあります。

発行会社と国際ブランドの違い

三井住友カードの解説では、国際ブランドは「世界中の国や地域で利用できるクレジットカードのブランド」で、券面の「Visa」や「Mastercard」のロゴがそれにあたり、主な国際ブランドはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubの5つです。同じ楽天カードでも、Visa付きとMastercard付きがあるのは、発行会社(楽天カード)が複数の国際ブランドと提携しているからです。

会員が付き合うのは発行会社です。年会費、ポイントの付き方、支払い方法、申込資格、付帯保険はすべて発行会社が決めます。クレディセゾンの解説も「ポイント制度、特典、支払方法、セキュリティ体制が発行会社ごとに異なる」としています。国際ブランドが決めるのは主に「どこで使えるか」で、同じブランドでも発行会社が違えば条件は別物です。

発行会社の4つの系統

三井住友カードと三菱UFJニコスの解説はどちらも、発行会社を「銀行系」「信販系」「流通系」「交通系」の4つに分けています。三井住友カードの定義は次のとおりです。

  • 銀行系:メガバンク系列の銀行、地方銀行、信用金庫などの銀行業務を行っている企業や、そのグループ企業が発行会社になっているもの。三井住友カード(三井住友フィナンシャルグループ)や三菱UFJニコスがこの系統です。
  • 信販系:おもに販売信用を中心とした金融サービスを提供する企業が発行するカード。クレディセゾン、オリエントコーポレーション、ジャックスなど、分割払いやショッピングクレジットを本業にしてきた会社です。
  • 流通系:スーパーや百貨店、コンビニなどを運営している会社が発行会社になっているもの。イオンフィナンシャルサービス(イオンカード)、丸井グループのエポスカードなどです。
  • 交通系:鉄道会社や航空会社が発行しているクレジットカード。ビューカード(JR東日本)や、ANA・JALの提携カードがここに入ります。

三菱UFJニコスは、系統はカードの機能やサービスに直接大きく影響するものではないが、細かなサービスに特長が表れると説明しています。系統で選ぶより、自分が使う店やサービス(流通系ならそのグループの店、交通系ならその路線や航空会社)に合っているかで選ぶのが実際的です。楽天カードやPayPayカード、dカードのようにネットサービスや通信会社が母体の発行会社は、この4系統のどれかに機械的に当てはめにくいので、公式ページの特典で判断してください。

自分のカードの発行会社を調べる方法

  1. カードの裏面を見る。三井住友カードの解説のとおり、ほとんどのカードは裏面に発行会社名と問い合わせ先が書かれています。
  2. 会員サイトやアプリの運営元を見る。Vpass(三井住友カード)、MyJCB(JCB)、楽天e-NAVI(楽天カード)のように、会員サイトは発行会社が運営しています。
  3. 提携カードは「提携先」ではなく「発行会社」を確認する。航空会社や店の名前が付いたカードでも、発行しているのはカード会社です。紛失や不正利用のときに連絡する先は発行会社だと三井住友カードは案内しています。

数字で見る発行会社(日本クレジット協会の統計)

日本クレジット協会が2025年11月14日に公表した発行枚数調査では、2025年3月末のクレジットカード発行枚数(調査回答243社)は3億2,057万枚で、前年比2.2%の増加でした。内数として家族カードは2,505万枚(前年比1.0%増)、法人カードは1,214万枚(同3.8%増)です。20歳以上の人口比では、1人当たり3.1枚を持っている計算になると協会は示しています。

この統計は業界全体の合計で、会社別の枚数は公表されていません。「大手○社のシェア」のような数字は公式には存在しないので、比較サイトの順位は各社の独自推計だと考えてください。

発行会社で変わること、変わらないこと

  • 変わる:年会費、ポイントの単位と還元先、申込資格、審査、支払日と締め日、分割・リボの手数料率、付帯保険、会員サイト、再発行や更新の手続き。
  • 変わらない:同じ国際ブランドなら使える店。Visa付きなら発行会社が違ってもVisa加盟店で使えます。
  • 手続きの相手:紛失・盗難、不正利用、限度額の変更、解約はすべて発行会社に連絡します。国際ブランドに連絡しても手続きはできません。

発行会社ごとの条件を比べるときは、クレジットカードの比較記事と、申込資格で見た階級をまとめたクレジットカードの偏差値の記事を参考にしてください。支払いの手数料率は金利比較の記事にあります。

よくある質問

JCBは発行会社ですか、国際ブランドですか

両方です。JCBは三井住友カードの解説に挙がる主な国際ブランドの1つで、同時にJCBオリジナルシリーズなどのカードを自社で発行しています。他社が発行するJCBブランドのカード(楽天カードのJCBなど)もあります。

同じ発行会社のカードを2枚持てますか

会社ごとに条件が違います。楽天カードの「2枚目のカード」や三井住友カードの「デュアル発行」のような仕組みと、JCBオリジナルシリーズ同士は同時に持てないといった制限は2枚を同じ口座で使う記事にまとめています。

確認した情報源(2026年9月26日)