【2025.4月度-4】Appsアップデート情報

セゾンカードで決済エラーが頻繁に起こる理由について

いつもAppsをご利用いただきありがとうございます。

2025年4月より3Dセキュア対応が義務化されましたが、その後、セゾンカードで決済エラーが頻繁に起こるというお問い合わせをいただき、弊社で調べた内容を共有させていただきます。

これはセゾンカードに限らず、他のカードでもありえることだと思いますのでひとつの事例としてご一読いただければ幸いです。

Stripeの「Your card was declined」とUnivaPayの「エラーコード306」について

Appsでは管理画面の「決済エラー履歴」から決済エラーの理由を検索することできます。そこでよく出てくるのが上記エラーです。このエラーは、カード会社による拒否が起きた場合に発生し、典型的な原因として以下のようなケースが挙げられています。


• 利用したカードが使用不可状態である(例:無効化されたカード)
• 支払い自体がカード会社により永久的に禁止されている(何らかの理由で当該カードのオンライン利用が停止)
• 事故カード(紛失・盗難報告などがなされているカード)を使用した
• 有効期限切れやセキュリティコード不備など、カード情報が無効である

このエラーコード自体は非常に汎用的な「決済が承認されなかった」エラーであり、StripeやUnivaPay側では詳細理由は把握できません。「失敗理由についてはカード発行会社へお問い合わせください」と案内されている通り 、実際の拒否理由はカード発行会社(イシュア)側に依存します。つまり、このエラーはカード会社側の判断で決済が通らなかったことを示すものであり、カード残高不足から不正利用検知まで様々な要因が含まれます。

セゾンカードで頻発する理由:3Dセキュア未登録と認証の問題

セゾンカード(クレディセゾン発行のカード)で特にこのエラーが頻発する背景として、まず考えられるのが3Dセキュア(本人認証サービス)に関連する要因です。クレディセゾンでは「Netアンサー」という会員サイトに登録することで本人認証サービス(3Dセキュア)を利用できますが、Netアンサー未登録=3Dセキュア未登録の場合、オンライン決済時にカードが利用できない場合があります 。実際、セゾンカード公式FAQでも「Netアンサーおよび本人認証サービスのご登録がない場合、カードがご利用いただけません。」と明記されています 。これは、3Dセキュア未設定のカードでは、セキュリティ上オンライン決済が拒否される可能性が高いことを意味します。

他社のカードと比較すると、セゾンカード利用者は本人認証サービスの事前登録率が相対的に低いケースが考えられます。例えばJCBカードでは会員サイト(MyJCB)登録で自動的にJ/Secure(3Dセキュア)が有効化されるなど、発行会社によって運用が異なります 。一方、セゾンカードはNetアンサーに自分で登録しないと本人認証が有効にならないため、未登録のまま利用しているユーザーが決済時に認証エラーとなるケースが多いと推測されます。実際、三井住友カードの解説でも「3Dセキュアは事前の登録手続きが必要なので、未設定であればエラーが出てしまいます。また、認証コード(ワンタイムパスワードなど)の入力ミス、不正利用が疑われてカード会社が一時的に利用制限をかけている場合にもエラーが出ることがあります」と説明されています 。このように3Dセキュア未登録や認証コード誤入力は、カード会社による拒否の主要因となります。

特にセゾンカードの場合、本人認証サービス(3Dセキュア)の利用が強く求められる傾向があります。2021年以降、日本国内でオンライン決済時の不正利用対策が強化されており、3Dセキュア未対応の決済はカード発行会社側で拒否されるケースが増えたと考えられます。クレディセゾンから公式に発表された内容ではありませんが、加盟店側の報告や利用者の声から、セゾンカードは特に3Dセキュア未設定時の決済失敗が起きやすいとの指摘があります。実際にJR東日本のえきねっとQ&Aでも、「3Dセキュアのパスワード未設定」が認証失敗の主な理由の例1に挙げられています 。これはセゾンカードに限らず共通の理由ですが、セゾンカード保有者で未登録の人が多い場合、相対的にこの理由で拒否される件数も多くなるでしょう。

また、セゾンカードで頻発する背景にはクレディセゾンの認証・審査基準の厳しさもあるかもしれません。例えばセゾンカードの一部(セゾンアメックスなど)は国際ブランドAmex系で、決済時により厳密な本人認証や利用可否チェックが行われる可能性があります。しかし、VisaやMastercardブランドであっても発行会社がセゾンであれば審査基準は同様に適用されます。カードブランド(Visa/Master/JCB等)そのものよりも発行会社の方針が影響するため、「セゾンカード」という発行会社ベースで問題が集中していると考えるべきです。他のカード発行会社(例:三井住友カード、楽天カード等)ではカード発行時に自動的に本人認証サービスに登録されたり、利用者への事前案内が徹底されている場合があり、結果として同じユーザーでも他社カードなら決済成功しセゾンカードだと失敗するという現象が起きます。これは本質的にはカード会社ごとの認証プロセスの差異によるものです。

回避する方法はある?

基本的には顧客側、つまりカード所有者に対応してもらうことが基本的な解決方法となります。

1. 本人認証サービス(3Dセキュア)の登録・利用

セゾンカードをお持ちの場合は、まずNetアンサーに登録し、3Dセキュア(ワンタイムパスワード認証)の設定を完了させてください 。登録後はオンライン決済時にSMSまたはEメールで送られるワンタイムパスワードを入力する流れになります。これを行うことで「カード未認証」を理由とする拒否はほぼ解消されます。実際にセゾンカード公式も「より安全にカードをご利用いただくため、Netアンサーのご登録をお願いいたします」と案内しています 。

2. 決済時の認証コード入力

3Dセキュア登録済みの場合、決済画面でワンタイムパスワード(OTP)の入力が求められることがあります。メールやSMSで届いたコードを正確に入力してください。誤ったコードを入力すると認証に失敗し、カード支払いが受け付けられません 。もしコードが届かない場合は、迷惑メールフォルダや受信拒否設定を確認しましょう(セゾンPortalアプリ等でOTP再送信も可能です)。

3. カード利用状況のチェック

利用残高や支払状況を確認しましょう。利用限度額に達していないか、直近の引き落としが滞っていないか 。セゾンカードでは引落し遅延があると利用可能額が「0円」と表示され利用停止になります 。また一度不払いがあるとカード自体がロックされている可能性もあります。心当たりがある場合は支払いを済ませた上でカード会社に利用再開の確認をしてください。

4. カード裏面の問い合わせ先に連絡 オススメ

上記を実施しても決済が拒否される場合、カード裏面記載のインフォメーションセンター(またはカード会社サイトに掲載の問い合わせ先)に連絡し、状況を伝えてください 。カード会社のオペレーターは利用履歴やセキュリティロックの有無を確認し、問題があれば解除対応してくれます 。特に「不正利用の疑いによるロック」の場合、本人確認を経て即時に解除してもらえることが多いです 。問い合わせる際はカード番号等を手元に用意し、身分証明できるものを確認される場合もあります。

5. 別の決済手段の検討

:急ぎの支払いでカードエラーが解消しない場合、他のクレジットカードで支払うか、可能であれば別の決済方法(デビットカード、銀行振込など)を利用することも検討しましょう 。カード会社への確認に時間がかかる場合の一時的な対処ですが、後日原因を突き止めることをお勧めします。

特に4の「カード会社に問い合わせる」は他のエラーの際にも有効な場合がありますので顧客に連絡してもらうように案内してみてください。

以上