クレジットカードを何枚持つべきかは、家計管理、ポイント還元、審査、リスクの観点で賛否が分かれるテーマです。最近はキャッシュレス化が進むなかで複数枚持ちも一般化していますが、では6枚は本当に多すぎるのでしょうか、それとも賢い選択なのでしょうか?
本記事では、平均枚数や審査への影響、メリット・デメリット、おすすめの組み合わせ、注意点まで、2025年最新データをもとに徹底的に解説します。「6枚持ちは審査に不利?」「管理は大変?」「どんな人に向いている?」といった疑問に、具体的なデータと実例を交えてお答えします。
1. クレジットカード6枚は多すぎる?みんなの平均保有枚数
クレジットカードの複数枚持ちは、果たして一般的なのでしょうか。まずは日本における保有枚数の実態を見ていきましょう。
日本人の平均保有枚数は約3枚
2025年現在、日本のクレジットカード所持枚数は平均約3.0枚となっています。これは過去数年間ほぼ横ばいで推移しており、キャッシュレス化の進展とともに安定した数字を保っています。
年代別・平均枚数推移(2023〜2025年)
| 年 | 平均保有枚数 |
|---|---|
| 2023年 | 2.9枚 |
| 2024年 | 3.0枚 |
| 2025年 | 3.0枚 |
保有枚数の分布状況
保有枚数の分布を見ると、「1~2枚所持」が多数派を占めています。しかし、全体の約2割は4枚以上を所持しており、その理由として「ポイント最適化」や「用途別管理」が挙げられています。
実際に持ち歩くカードの平均は約2枚で、残りは特定の用途や予備として保管されているケースが多いようです。
6枚持ちは「かなり多い部類」だが問題ではない
6枚以上の保有は確かに「かなり多い部類」に入りますが、申込・審査・管理をきちんとできれば大きな不利益はありません。重要なのは枚数そのものではなく、それぞれのカードを適切に管理し、計画的に利用できるかという点です。
ポイント最適化や特典の使い分けを徹底したい方、複数の利用シーンがある方にとっては、6枚持ちは合理的な選択肢となり得ます。
2. 6枚持ちは審査に影響する?よくある誤解と真実
「クレジットカードを何枚も持っていると審査に落ちやすくなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。ここでは、審査に関する誤解と真実を明らかにします。
誤解:保有枚数が多いと審査に不利
多くの人が「既に6枚持っていると、新しいカードの審査に通りにくい」と考えていますが、これは必ずしも正しくありません。
信用情報にはカードの保有枚数も記録されますが、審査で重視されるのは以下の3点です。
- 返済状況:過去の支払い遅延の有無
- 利用状況:利用限度額に対する利用率
- 申し込み履歴:短期間に何件申し込んだか
既に保有しているカードの枚数そのものよりも、それらをきちんと管理できているかが評価されるのです。返済遅延や高額利用がなければ、マイナスにはなりにくいと言えます。
真実:短期間の多重申込が「申込ブラック」の原因
審査で本当に問題となるのは、短期間(1ヶ月以内)の多重申込です。これは「申込ブラック」と呼ばれ、カード会社から「お金に困っているのでは」と警戒される要因になります。
6枚同時申込や短期連続申込は避けるべきで、新たなカード発行時は申込間隔を3~6ヶ月空けることが安全です。
信用情報で評価されるポイント
クレジットカード審査では、以下の情報が総合的に評価されます。
- 支払い履歴:過去24ヶ月分の支払い状況
- 利用残高:総利用可能額に対する利用率
- 信用情報の照会履歴:過去6ヶ月の申込記録
- 契約内容:各カードの契約日や利用限度額
良好な利用実績を積み重ねることが、次の審査のプラス評価につながります。定期的に利用し、毎月確実に返済することで、信用力は着実に向上していきます。
3. クレジットカードを6枚持つメリット
では、6枚ものクレジットカードを持つことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。主な利点を3つの視点から解説します。
ポイントの最適化
クレジットカードの最大の魅力の一つが、ポイント還元です。6枚持ちの最大のメリットは、利用シーンごとに最も還元率の高いカードを使い分けられることです。
例えば
- 楽天市場での買い物は楽天カード(最大3%還元)
- イオンでの買い物はイオンカード(各種割引・特典)
- セブンイレブンでは三井住友カード(NL)(最大5%還元)
- 交通費はビューカード(Suicaチャージでポイント還元)
このように「高還元ジャンル別カード」を6枚まで保有していると、飲食・交通・生活必需品など場面ごとに効率的なポイント獲得が可能になります。年間で数万ポイントの差が生まれることも珍しくありません。
ポイント最適化の具体例
| 利用シーン | おすすめカード | 還元率 |
|---|---|---|
| ネット通販(楽天) | 楽天カード | 最大3% |
| ネット通販(Amazon) | Amazon Mastercard | 最大2.5% |
| コンビニ(セブン・ローソン) | 三井住友カード(NL) | 最大5% |
| スーパー(イオン) | イオンカード | 5%OFF日あり |
| 交通費(Suica) | ビューカード | 1.5% |
| 一般加盟店 | JCB CARD W | 1.0% |
ブランド・サービスの使い分け
国際ブランドの分散も重要なメリットです。Visa、Mastercard、JCB、American Expressなど、異なるブランドを組み合わせることで、以下の利点があります。
国際ブランド別の特徴
- Visa:世界中で最も広く使える(世界シェア約50%)
- Mastercard:ヨーロッパで特に強い(世界シェア約30%)
- JCB:日本国内での優待が充実(国内シェア高)
- American Express:空港ラウンジや旅行保険などの付帯サービスが充実
海外旅行では「Visaカード」と「Mastercardカード」を、国内利用では「JCBカード」を、ステータスやサービス重視では「American Expressカード」をというように、場面ごとに特典や保証を最大限活用できます。
店舗によっては特定ブランドしか使えない場合もあるため、複数ブランドを持つことで支払いの選択肢が広がります。
予備カード・セキュリティ対策
6枚持ちは、リスク管理の面でも有効です。
予備カードとしてのメリット
- メインカードの紛失や磁気不良時のバックアップ
- カード利用停止時の代替手段
- 緊急出費時のリスク分散
特に海外旅行中にカードが使えなくなった場合、予備カードがあれば安心です。また、不正利用が疑われてカードが一時停止された際も、別のカードで対応できます。
セキュリティの観点
- 1枚のカードに利用を集中させない
- 高額決済用と日常決済用で分ける
- ネット専用カードを別に持つ
このように用途を分けることで、万が一の情報漏洩時の被害を最小限に抑えられます。
4. 6枚保持のデメリットとリスク
メリットがある一方で、6枚持ちには注意すべきデメリットやリスクも存在します。事前に把握しておくことで、適切な対策を講じることができます。
主なデメリット一覧
| デメリット | 解説 |
|---|---|
| 年会費や管理コスト | 年会費・維持費が累積しやすい。明細や引き落とし日がバラバラで負担になる |
| 利用状況の把握 | 各カードごとに利用明細・締め日を管理する手間がかかる |
| 紛失・盗難/不正利用 | 枚数増加により紛失や情報流出リスクも高まる(管理が煩雑になる) |
| 支払い遅延のリスク | 返済計画が複雑で、遅延による信用情報への悪影響が出やすい |
| ポイント分散・失効 | ポイントがバラバラになり失効しやすい |
年会費と管理コストの問題
6枚のカードを持つと、年会費が大きな負担になる可能性があります。
年会費の累積例
- 年会費無料カード3枚:0円
- 年会費1,100円のカード2枚:2,200円
- 年会費11,000円のゴールドカード1枚:11,000円
- 合計:13,200円/年
さらに、各カードの利用明細や引き落とし日がバラバラになるため、管理の手間も増えます。家計簿アプリやカード管理アプリを活用しないと、把握が困難になるでしょう。
利用状況の把握とトラブル
複数のカードを使い分けると、以下のような問題が生じやすくなります。
- どのカードでいくら使ったか分からなくなる
- 締め日・引き落とし日を忘れる
- 利用限度額を超過してしまう
- 不正利用に気づきにくい
特に、定期的に明細をチェックする習慣がない方は、知らないうちに使いすぎてしまうリスクがあります。
紛失・不正利用のリスク増大
カードの枚数が増えるほど、紛失や盗難のリスクも高まります。
- どのカードを持っているか把握しきれない
- 財布に何枚も入れると紛失時の被害が大きい
- 使っていないカードの不正利用に気づかない
管理が煩雑になると、セキュリティ面での弱点が生まれやすくなります。
支払い遅延と信用情報への影響
最も深刻なリスクが、支払い遅延による信用情報の悪化です。
6枚のカードの引き落とし日を全て把握し、口座残高を管理するのは容易ではありません。1回でも遅延すると、信用情報に記録され、以下の影響が出ます。
- 新しいクレジットカードの審査に通りにくくなる
- 住宅ローンや自動車ローンの審査に悪影響
- 利用限度額の引き下げ
返済計画が複雑になるほど、このリスクは高まります。
ポイント分散と失効
各カードで貯まるポイントがバラバラになり、以下の問題が生じます。
- 少額ずつ貯まって使いにくい
- 有効期限を忘れて失効する
- ポイント交換の手続きが面倒
せっかく貯めたポイントを無駄にしてしまっては本末転倒です。
5. どんな人が6枚持ちに向いている?【タイプ別診断】
6枚持ちは誰にでも適しているわけではありません。向いている人の特徴を見ていきましょう。
家計管理が得意な人
こんな人におすすめ
- 家計簿を毎月つけている
- カードの利用明細を定期的にチェックする習慣がある
- 予算管理が徹底できる
ポイント最大化や特典使い分けを徹底したい方には、6枚持ちが有効です。各カードの締め日や引き落とし日を管理し、計画的に利用できる方なら、デメリットを最小限に抑えられます。
利用用途が明確に分かれている人
こんな人におすすめ
- 仕事用と個人用を完全に分けたい
- 家族経営や副業で複数の財布を管理している
- 国内用・海外用・ネット専用など明確な使い分けがある
利用シーンごとにカードを分けることで、経費精算や確定申告がスムーズになります。
頻繁に旅行や出張がある人
こんな人におすすめ
- 国内外への出張が多い
- 旅行好きで年に数回以上旅行する
- マイルやホテルポイントを積極的に貯めている
海外旅行保険の付帯、空港ラウンジの利用、マイル還元など、旅行関連の特典を最大限活用できます。
几帳面な性格の人
こんな人におすすめ
- 細かい管理が苦にならない
- スケジュール管理が得意
- 解約忘れや更新忘れがない
カード管理には几帳面さが求められます。こまめに明細チェックや解約忘れ防止ができる方なら、6枚持ちのメリットを最大限享受できるでしょう。
逆に向いていない人
以下のような方には、6枚持ちはおすすめできません。
- 家計管理が苦手
- カードの利用明細をチェックしない
- 衝動買いしやすい
- リボ払いを多用している
- 過去に支払い遅延の経験がある
こうした方は、まず1~2枚で管理を徹底することから始めましょう。
6. 6枚持ちにおすすめのクレジットカード組み合わせ例
実際に6枚持ちを検討する場合、どのような組み合わせが効果的でしょうか。用途別のおすすめカード組み合わせをご紹介します。
用途別おすすめカード一覧
| 主な用途 | カード例 | 年会費 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 日常決済(メインカード) | 楽天カード | 永年無料 | 高還元&扱いやすい、楽天経済圏で最大3% |
| コンビニ/飲食 | 三井住友カード(NL) | 永年無料 | セブンイレブン・マクドナルドなどで最大5%還元 |
| 交通・通勤 | ビューカード | 524円(条件付き無料) | Suicaチャージで1.5%還元、JR東日本でお得 |
| スーパー・百貨店 | イオンカード | 永年無料 | イオングループで5%OFFの日あり、WAON一体型 |
| 海外旅行/外貨決済 | エポスカード | 永年無料 | 海外旅行保険自動付帯、丸井での優待充実 |
| サブ/予備・ポイント分散 | JCB CARD W | 永年無料 | Oki Dokiポイント高還元、39歳以下限定 |
組み合わせのポイント
1. 年会費のバランスを考える
上記の組み合わせでは、ほとんどが年会費無料のカードで構成されています。合計年会費を年間1万円以内に抑えることで、負担を最小限にできます。
2. 国際ブランドを分散する
- Visa:楽天カード、三井住友カード(NL)
- Mastercard:イオンカード
- JCB:JCB CARD W、エポスカード、ビューカード
このように、Visa、Mastercard、JCBをバランスよく持つことで、ほぼすべての店舗で対応できます。
3. 特典の重複を避ける
同じような特典を持つカードを複数持つのは非効率です。それぞれ異なる強みを持つカードを選びましょう。
ステータス重視の組み合わせ例
もう少しグレードの高いカードを含めた組み合わせもご紹介します。
| 主な用途 | カード例 | 年会費 | 備考 |
|---|---|---|---|
| メインカード | アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 34,100円 | 空港ラウンジ、旅行保険、コンシェルジュ |
| 日常決済 | 楽天カード | 永年無料 | 楽天ポイント高還元 |
| 交通 | ビューゴールドプラスカード | 11,000円 | Suica機能、JR東日本利用でポイント |
| 百貨店 | 三越伊勢丹エムアイカード | 2,200円 | 三越・伊勢丹で最大10%還元 |
| サブ | 三井住友カード(NL) | 永年無料 | コンビニ等で高還元 |
| 予備 | JCB一般カード | 1,375円(条件付き無料) | JCB優待・保険充実 |
合計年会費:約48,675円
ステータス性や充実したサービスを求める方向けの組み合わせです。年会費は高めですが、それに見合う特典やサービスを受けられます。
7. 6枚運用時の注意点
6枚のクレジットカードを効果的に運用するには、いくつかの重要な注意点があります。
解約タイミングと信用情報
不要になったカードを解約する際は、タイミングに注意が必要です。
解約時の注意点
- 一気に解約しない:一度に複数枚解約すると、信用情報に悪影響が出る可能性があります
- 半年程度の間隔を空ける:1枚ずつ、半年くらい間隔を開けて解約することで信用情報への悪影響を防げます
- 支払い残高を確認する:解約前に未払い残高がないか必ず確認しましょう
- 引き落としのタイミングに注意:公共料金などの自動引き落としがある場合、事前に変更手続きを
また、長期間保有しているカードを解約すると、信用履歴(クレジットヒストリー)が短くなり、審査に影響する場合があります。特に、最も古いカードは残しておく方が無難です。
紛失・不正利用対策
枚数が増えるほど管理が複雑になり、紛失や不正利用のリスクも高まります。以下の対策を講じましょう。
管理のベストプラクティス
- カード台帳を作る
- カード名、番号(下4桁のみ)、限度額、締め日、引き落とし日を一覧化
- 紛失時の連絡先も記載
- 家計簿アプリ・カード管理アプリを活用する
- マネーフォワード ME
- Zaim
- クレジットカード会社の公式アプリ
- 定期的な明細チェック
- 月に1回は必ず全カードの明細を確認
- 不明な請求があればすぐにカード会社に連絡
- リマインダー設定
- スマートフォンのカレンダーに引き落とし日を登録
- 前日に通知が来るよう設定
- 財布に入れるカードを限定する
- 日常使いは2~3枚に絞る
- 残りは自宅で安全に保管
不正利用発見時の対応
万が一不正利用を発見した場合
- すぐにカード会社に連絡し、利用停止を依頼
- 警察に被害届を提出
- カード会社の24時間サポートを活用
多くのカード会社は不正利用被害を補償してくれますが、速やかな報告が条件となります。
口座残高の管理
6枚のカードの引き落としを管理するには、口座残高の管理が不可欠です。
管理のコツ
- 引き落とし専用口座を作る
- 余裕を持った残高を常に維持する
- 引き落とし日の前日には必ず残高確認
- 給料日後すぐに必要額を移動させる
複数の銀行口座を使い分けている場合は特に注意が必要です。
8. 6枚持ちを検討する場合のQ&A
6枚持ちに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q1:6枚持ちだと審査に落ちやすいですか?
**A:**短期間に集中して申し込まなければ問題ありません。
既に6枚持っていること自体が審査で不利になるわけではなく、重要なのは信用情報の良好な実績です。返済遅延がなく、適切に利用している証拠があれば、むしろプラス評価になります。
ただし、新規申し込み時は以下に注意しましょう。
- 申込間隔を3~6ヶ月空ける
- 短期間に複数枚申し込まない
- 利用実績を積んでから次のカードを申し込む
Q2:紛失や不正利用のリスクはどれくらい高まりますか?
**A:**枚数に比例してリスクは上がりますが、管理体制を整えれば最小限にできます。
- カード管理アプリを活用する
- 定期的に明細をチェックする
- 使わないカードは自宅で安全に保管する
- カード裏面にサインを必ず記入する
これらの対策を講じれば、リスクは大幅に軽減できます。
Q3:どのくらいの年会費が適正ですか?
**A:**本当に納得して払える範囲を超えないカード選びを優先しましょう。
目安として
- 初心者:年会費無料カードのみ(合計0円)
- 中級者:合計5,000円以内
- 上級者:合計10,000~30,000円
年会費に見合った特典やサービスを実際に活用できるかが重要です。「年会費がもったいない」と感じるカードは持たない方が賢明です。
Q4:ポイントが分散してしまって無駄になりませんか?
**A:**計画的な管理で無駄を防げます。
対策
- ポイント有効期限をカレンダーに登録
- 定期的にポイント残高をチェック
- 少額でも交換可能な商品を探す
- ポイントを共通ポイント(楽天ポイント、Tポイントなど)に集約する
Q5:何枚まで持つのが理想的ですか?
**A:**一般的には「本当に使いこなせる枚数」がベストです。
統計的には
- 初心者:1~2枚
- 中級者:2~4枚
- 上級者:4~6枚
6枚以上は「ポイント最適化」「特典分散」に長けた方向けです。自分の管理能力とライフスタイルに合わせて判断しましょう。
Q6:学生でも6枚持てますか?
**A:**可能ですが、おすすめしません。
学生の場合
- まずは1~2枚で利用実績を積む
- 年会費無料のカードを選ぶ
- アルバイト収入などの安定収入を確保する
学生のうちは管理能力を養うことを優先し、社会人になってから枚数を増やすのが安全です。
Q7:家族カードは枚数に含まれますか?
**A:**本会員カードとは別に考えます。
家族カードは本会員の信用情報に基づいて発行されるため、本人の保有枚数とは別扱いです。ただし、利用額は合算されるため、管理は必要です。
9. まとめ:自分にベストなカード枚数の考え方
ここまで、クレジットカード6枚持ちについて、さまざまな角度から解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
6枚持ちの結論
6枚持ちは「情報と管理能力」があれば、十分に賢い戦略になり得ます。
日本人の平均保有枚数は約3枚ですが、6枚持ちが必ずしも多すぎるわけではありません。重要なのは
- 管理できるか:すべてのカードの利用状況、締め日、引き落とし日を把握できる
- 必要性があるか:それぞれのカードに明確な役割がある
- リスク対策ができるか:紛失・不正利用・支払い遅延を防げる
審査への影響は限定的
審査で注意すべきは「短期間の多重申込み」と「利用実績不足」です。6枚持ち自体は問題ではなく、むしろ良好な利用実績があれば信用力の証明になります。
メリットとデメリットのバランス
メリット
- ポイント最適化で年間数万円分の差
- 国際ブランドの使い分けで利便性向上
- 予備カードとしてのリスク分散
デメリット
- 年会費や管理コストの増加
- 紛失・不正利用リスクの上昇
- 支払い遅延の可能性
メリットを最大化し、デメリットを最小化するには、綿密な計画と日々の管理が不可欠です。
自分に合った枚数を見極める
最終的には、自分のライフスタイル、利用スタイル、管理能力、リスク許容度を総合的に判断して、最適な枚数を決めることが重要です。
判断のチェックリスト
- □ 家計簿をつける習慣がある
- □ カードの利用明細を定期的にチェックできる
- □ 引き落とし日を忘れない自信がある
- □ 各カードの特典を把握している
- □ 年会費の合計額に納得している
- □ 過去に支払い遅延をしたことがない
すべてにチェックが入る方は、6枚持ちを検討する価値があります。逆に、半分以下の方は、まず1~3枚で管理を徹底することをおすすめします。
最後に
クレジットカードは便利な決済ツールであり、賢く使えば生活の質を向上させる強力な味方です。しかし、計画性のない利用は、かえって家計を圧迫し、信用情報を傷つけるリスクにもなります。
「6枚持ちはアリかナシか」の答えは、あなた次第です。本記事で紹介した情報を参考に、自分にとってベストなカード枚数と組み合わせを見つけてください。
適切なカード選択と管理によって、ポイント還元、特典活用、安心のバックアップ体制を手に入れ、より豊かで快適なキャッシュレス生活を送りましょう。
この記事のポイント
- 平均保有枚数は3枚だが、6枚持ちも管理次第で十分アリ
- 審査で重要なのは枚数ではなく利用実績と返済状況
- ポイント最適化や特典使い分けで大きなメリットあり
- 年会費や管理の手間、紛失リスクなどデメリットも理解する
- 自分のライフスタイルと管理能力に合った枚数を選ぶことが最重要