監修:中井 聖(2026年9月26日に確認:日本郵便の書留・本人限定受取郵便・セキュリティサービス・損害賠償制度・国際宅配便の禁制品、ヤマト運輸の引受拒絶、日本クレジット協会と楽天カードの貸与禁止の規約)
実家に忘れたクレジットカードを送ってもらいたい。単身赴任先の家族に家族カードを届けたい。カードを郵送する場面は意外とあります。この記事では、クレジットカードを自分で送るときに使える送り方と使えない送り方、規約上の注意、封筒の入れ方、届かなかったときの対処を、日本郵便、ヤマト運輸、カード会社の公式ページで確認した内容でまとめます。
この記事の内容は、2026年9月26日に日本郵便、ヤマト運輸、日本クレジット協会、楽天カード、三井住友カードの公式ページで編集部が確認しました。料金やサービス内容は変わることがあるので、差し出す前に出典のページも確認してください。
先に結論

- 送り方は「簡易書留」が基本。対面で手渡され、引受けと配達が記録され、追跡でき、万一のときは原則5万円までの実損額が賠償されます。より厳格にするなら本人限定受取郵便です。
- 普通郵便・特定記録は補償が無く、ヤマト運輸の宅急便はクレジットカードを引き受けません。ヤマト運輸は現金、金券、電子マネーカード、クレジットカード、キャッシュカードを送れない品物として明記しています。
- 送ってよいのは「そのカードの名義人本人」宛てだけ。カードは名義人以外が使えず、貸与や譲渡は規約で禁止されています。家族カードを家族会員に送るのは、その人のカードなので問題ありません。
送る前に確認:誰に送るのか
クレジットカードはカード会社から会員に貸与されているもので、使えるのは券面に名前のある会員本人だけです。楽天カードの会員規約には「他人に貸与・預入・譲渡・質入又は担保提供等に利用する等第三者への占有の移転は一切できません」と書かれています。日本クレジット協会も、家族であっても貸したり借りたりできず、貸したカードで使われた代金は会員本人に請求され、契約を取り消されることがあると案内しています。
| ケース | 送ってよいか |
|---|---|
| 自分のカードを、自分がいる別の住所へ送る(実家に忘れた、出張先に送る) | 問題なし。宛名は自分 |
| 家族カードを、その家族会員本人に送る | 問題なし。家族会員名義のカード |
| 自分のカードを家族や友人に送って使ってもらう | 規約違反。使われた分は自分に請求され、不正利用の補償も受けられない |
| カード会社に返却する | 会社の指示に従う。多くは返却不要で裁断して処分 |
使える送り方・使えない送り方
| 送り方 | 使えるか | 受け取り・追跡・補償 |
|---|---|---|
| 簡易書留(日本郵便) | 推奨 | 対面手渡し。引受けと配達を記録し追跡可。不在なら再配達。賠償は原則5万円までの実損額 |
| 本人限定受取郵便(日本郵便) | より厳格 | 一般書留として差し出し、名あて人本人(または指定した代人)だけに本人確認のうえ手渡し。追跡可、一般書留の補償 |
| ゆうパック+セキュリティサービス | 荷物と一緒に送るときの選択肢 | 送達過程を記録し、申し出た損害要償額(50万円まで)の範囲で実損額を賠償。加算料金420円。郵便局の窓口か集荷で差し出す(コンビニ不可) |
| 普通郵便・特定記録・レターパック | 避ける | 損害賠償の対象外。特定記録は引受けの記録だけで補償なし |
| 宅急便(ヤマト運輸) | 不可 | クレジットカード、キャッシュカード、現金、金券、電子マネーカードは送れない品物(宅急便約款第6条) |
| 国際郵便・国際宅配便 | 原則避ける | 日本郵便の国際宅配便は各国共通の禁制品に「クレジットカードおよびキャッシュカード」を挙げている。国際郵便も国ごとの条件表で制限される |
日本郵便は、貴金属や宝石などの貴重品は書留にしなければならないと定めています。クレジットカードはそのリストには載っていませんが、盗まれれば不正利用につながるものなので、補償と記録のある書留で送るのが安全です。海外にいる本人にカードを届けたい場合は、自分で送るのではなく、カード会社に海外への送付ができるか確認してください。三井住友カードは海外へのカード送付を自社で扱っています(普通郵便の対象外として案内)。
簡易書留でクレジットカードを送る手順
- カードを紙で包み、厚紙を添えて、外から券面が透けない封筒に入れる。封筒に「クレジットカード在中」とは書かない。
- 宛名はカードの名義人本人。差出人の住所氏名も書く。
- 郵便局の窓口で「簡易書留で」と伝える。ポスト投函では書留にできない。
- 受領証の引受番号を控え、追跡サービスで配達を確認する。
- 受取人に届いたら連絡をもらう。届いたカードは本人がすぐ利用できる状態か確認し、必要なら会員サイトで受け取りの手続きをする。
簡易書留は昼間に不在で配達できなかった場合、当日17時ごろまでに電話で依頼すれば21時ごろまでに無料で再配達されます(日本郵便)。受取人が長く不在なら、本人限定受取郵便より簡易書留の方が家族でも受け取れて確実です。
届かない・紛失したときの対処
- 追跡サービスで配達状況を確認する。配達済みなのに届いていなければ、配達した郵便局に問い合わせる。
- 行方が分からなければ、カード会社に連絡してカードを止め、再発行を依頼する。カードの停止は先にやる。
- 郵便局に調査を依頼し、書留なら損害賠償の請求をする。賠償は実損額の範囲で、カードの再発行手数料などが対象になる。
- 身に覚えのない利用があれば、カード会社の不正利用補償の手続きをする。条件と期限はクレジットカード不正利用の補償完全ガイドを参照。
紛失時の全体の流れはクレジットカードを紛失したらまずやることにまとめています。
よくある質問
カード会社から届くときは普通郵便なのに、自分で送るときは書留が必要?
カード会社が更新カードを普通郵便で送るのは、券面に番号のないナンバーレス化や不正利用補償を前提にした各社の方針です。個人が送る場合、紛失しても補償は郵便の賠償だけなので、記録と補償のある書留を使ってください。カード会社側の事情はクレジットカードが普通郵便で届くのはなぜ?で解説しています。
ゆうパックだけでカードを送ってもいい?
日本郵便は、貴重品をゆうパックで送る場合はセキュリティサービスを付けるよう案内しています。セキュリティサービスはコンビニからは差し出せず、郵便局の窓口か集荷で扱います。カードだけを送るなら簡易書留の方が簡単で安いです。
封筒にカードを入れると航空機に載らない?
クレジットカードは航空危険物ではないので、その心配はありません。日本郵便が注意しているのは、貴重品をゆうパックで送るときに品名を明確に書いていないと航空機に載せられず配達が遅れる、という点です。
海外の家族に日本のカードを送りたい
相手が名義人本人でなければ、そもそも使えないので送らないでください。本人なら、日本郵便の国際宅配便ではクレジットカードが禁制品に挙げられており、国際郵便も国ごとの制限があります。カード会社に海外送付を相談するのが確実です。
まとめ
- 送る相手は名義人本人だけ。家族カードは家族会員本人へ。
- 簡易書留で、券面が透けない封筒に入れて窓口から。引受番号を控えて追跡する。
- 普通郵便・特定記録・レターパックは補償なし、ヤマトの宅急便は引受不可、海外は原則避ける。
- 届かなければカードを止めるのが先。郵便局への調査依頼と不正利用補償はその後。
